言葉をイメージに、イメージを言葉に

ちょっと制作作業方面からはずれた投稿が多くなってきたので、ちょっと本筋に戻ってみよう。
今回は、ちょっとそれっぽい話で、最近読んだ本から学んだことです。

「なんだか違う」を少しでもなくすために必要なこと

今日ご紹介したい本は、「自信を持ちたいあなたのためのイメージ生産の技術」という、かなり昔に書かれた本です。
西岡文彦という方が書かれていて、図版も多く刺激的な本です。
この西岡文彦という方を僕が知ったのは「編集の学校」という本がきっかけなのですが、こちらもとても創造的な作業をより楽しくしてくれそうな刺激に溢れた本でした。

で、この本はどんな内容なのかというと、といっても、僕はまだこの本の4分の1程度を読んだだけなので、全体としてどうなのかは少々自信がないのですが、「イメージがわかないことや、イメージがうまく伝えられないのはなぜか?」というちょっとした疑問について、一つの答えを示してくれるものです。
実はこれ、僕らの仕事にちょっと大きく関わってくる問題で、デザインを発注する人の言っていることをきちんと把握できなかったり、こちらの提案がうまく伝えられないというのは、僕らの作業の大きな障害となってくるわけで、そういう事態に陥らないためにはどうするべきかということが、この本の中には書かれているというわけです。
今までもそうしたギャップをどのように埋めるかを、自分なりに考えてきましたが、どうも自分の考えていることがあまり正しくないという気がしてきたので、外部に救いを求めたという格好なのですが、そういう理由を置いておいたとしても、この本はなかなか刺激的でした。

この本では、それらの悩みは、かいつまんで言うなら、そのイメージのギャップを生む背景は大きく分けて四つの分類に分けることができ、それぞれがプロセスとして捉えることができるというのです。

感動が言葉からこぼれ落ちる時

例えば、ある映画を誰かと見て、その感動を共有したくなったとします。
でも、語れば語るほど、その本質から外れていくような感じがしたり、自分の感動がこぼれ落ちていくような感覚に陥ったことが、誰にでもあると思います。
それには実は理由があって、そういった作業を多くの人が慣れていないから、いざという時にそういった感情をうまく咀嚼できず、結果としてとりとめのない説明のようになってしまうということなのだろう。
同じように、チラシやホームページの制作にあたって、依頼主が抱いているイメージをうまくつかめない時や、自分のアイデアを依頼主にうまく提案できない時というのは、それをお互いに表現する能力、もしくはイメージを理解する能力は欠けているからだというのです。

  • 感受性=イメージがうまくつかめない
  • 創造性=イメージをうまく作れない
  • 表現力=イメージをうまく伝えられない
  • 理解力=イメージがうまく伝わってこない

上記のような能力や性質を向上させることで、イメージを生み出し、伝え、理解し、感じることができる。
それによって、先日見た映画をより深く理解し、それを誰かに伝え、共感を得て、より多くのものを感想を得ることができるわけです。
実際のところ、単純に生活を豊かにするという意味合いでも、こういった能力や性質は有用なものではないかと思うんですね。
 

生活と創造性の関係

生活が豊かになるというのはどういうことなのか。
単純に金銭の問題(物質的なものも含めて)だけではなく、他の豊かさを含めて言うなら、心の持ちようであったり、認識の違いによって変わっていくものがかなり大きいような気がします。
自然の気配、人の気遣い、様々な言外の意図をうまく汲み取って、それを理解したり、自分の感じたことをわかりやすく表現できることも、豊かさにつながっていくのかもしれません。
そうしたことは、やがて「創造すること」につながってくるのではないかと、個人的には思うのです。
 
まだ読みかけの本の紹介を長々と書いてしまいましたが、ものを作るという現場の末端にいる自分の、職能の寿命を伸ばすためにも、そして自分の生活をより豊かにするためにも、じっくりと読んでいきたいと思います。

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